冬休みはこたつで特異点!2019年の記事6選

2019年ももう終わろうとしている。俺は今年6月にブログを書き始めて以来、12月6日現在で通算42記事を書いてきた。これが記念すべき43記事目である。原子番号43のテクネチウムは原子番号が最小の人工元素である。

このブログでは、自分の日常生活での出来事や、本を読んで考えたこと、数学について研究したことなど、自分の書きたいことを好きなように書いてきた。トピックは多岐にわたり、数学、宇宙、哲学、宗教、プログラミング、受験、アメリカ etc...。ブログの読者があまり増えなかったので、半分自己満で書いてきたようなものだが、半年続けられたことには達成感を感じる。2020年には受験がもうすぐ迫っているので最初の3か月くらいはあまり更新できないかもしれないが、これからもご愛読を願いたい。受験が終わったらいろいろ書くと思う。

この記事では、2019年の42記事の中で俺が特に好きな記事を6個紹介したい。書いていて楽しかったものや、多くの考えを詰め込んだ記事など選りすぐりをここで紹介することにする。一度読んだことがある記事も、もう一度読み返してくれると嬉しい。

1. アメリカ、栄光と挫折

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この記事では、俺の3年間のアメリカ生活について書いた。俺は高1で渡米し、アメリカの高校に3年間通った。言語も文化も人種も違う環境の中で、俺が3年間どうやって生き延びてきたかを当時の心情などを織り交ぜながら綴った。

この記事を選んだ理由は、もちろんこれがブログの最初の記事(自己紹介みたいなのを除く)であることに加え、アメリカでの生活が俺という人を形成したと強く感じるからだ。高校3年間をアメリカで過ごしたことは俺を大きく変えた。アメリカに行った俺とアメリカに行かなかった俺は全くの別人であるとおもう。日本に帰ってきた今も、アメリカでの経験が俺のアイデンティティーの根幹にあるし、そうであり続けるだろう。

同じく帰国子女の人は共感してくれたらうれしいし、海外に住んだことのない人や、これから海外に移住するという人は、海外ってこんなもんなのか~程度に読んでほしい。海外に住めばみんなが俺と同じ経験するわけではなく、もちろん国や年齢、期間、そしてその人の性格によって一人一人違ってくるが、一高校生の体験談として読んでほしい。

2. 俺の彼女は数学

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ネタ記事。でも実話。俺が一生涯をかけて愛すると誓った数学と俺の物語。

中3で数学に目覚めて以来、数学は俺の大好きな教科となり、俺の人生に大きな影響を与えている。これは誇張ではなく、俺がプログラミングを始めたりAIに興味を持ったりしたのももとは数学がきっかけなので、俺の人生は(少なくとも今のところ)数学から始まっているといっても過言ではない。

まあこの記事は書いていて楽しかったので選んだ。その後の記事「数学に振られた話」「続・数学に振られた話」「深淵なる数学の森の冒険」にもつながってくるので、このブログのアイコン的な記事である。

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3. 人間らしさとは

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俺は哲学的な探求も結構好きで、神の存在証明や宗教などの哲学的な話題も結構記事にした。これはその中の一つで、俺がなかなか傑作だと思っているもの。

この記事では「人間らしさ」について考察している。AIの台頭で今まで人間がやってきた仕事が自動化されることが予測されており、AIに乗っ取られない(少なくとも近い将来は)、人間にしかできないこととは何なのかについて考えた。これはAIで飯を食っていく人間として、遅かれ早かれ考えておかなければならないと思ったから、今の時点での俺の考えをまとめた。

この記事はどこかほかの記事や本のパクリでも何でもない。自分でちゃんと考えて書いた記事だ。もちろん、自分の考えの形成には今までの読書が一役買っているし、知識が足りないところはネットで調べたりしたが、この記事に書いてあることは自分が人間らしさとは何か真剣に考えた結果である。

もしこの記事から学ぶことがあればそれはうれしいし、違う意見があったら議論したいものである。

4. 宇宙船地球号 操縦マニュアル ―未来からの贈り物

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今年読んだ本の中で一番衝撃的だった、バックミンスター・フラー著「宇宙船地球号 操縦マニュアル」の紹介と考察。

宇宙船地球号というのは使い古された言葉だが、元ネタであるこの本を知っている人は少ないだろう。これは現代に生きる人皆が読むべき本であると俺は思い、あまり目立たない本であることが非常にもったいないと思う。

この本は割と難解で、俺も一回読んだだけでは理解することはできなかった。しかし読み直して彼の思考を読みほどいていくうちに、彼の先鋭的な洞察の数々に感服し、地球の現状に危機感を覚えると同時に未来への希望も湧いてきた。

この本では包括的な視野の重要性が強調されており、地球における経済的、文化的、環境的問題を解決していくには、世界全体を俯瞰し、協力していく必要があると学んだ。詳しいことは記事を読んでほしい。

そうた推薦図書2019圧倒的1位である。

5. プログラミングプロジェクト Flat Earth

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これは4つの記事からなるシリーズであり、俺が今年取り組んだプログラミングプロジェクトの中で一番面白いと思ったものである。

このFlat Earthプロジェクトでは、地球のステレオ投影を、普通の世界地図から作り出すということに挑戦した。結果的には数式をプログラムに落とし込むだけのシンプルなプロジェクトとなったが、その数式を導出したり、問題を違った視点からとらえなおして試行錯誤する過程は楽しかったし、数学が全く思い通りの結果をもたらしたことに感動した。

このプロジェクトでは様々な美しい画像の生成に成功した。また、機械学習のプログラムを書く際に必要となるNumPyの行列処理の良い練習となった。プログラミングがわからない人も、数学が面白いので読んでほしいし、数学もわからない人も、結果の画像が美しいので是非読んでほしい。

6. 深淵なる数学の森の冒険

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これも同じく4記事からなるシリーズである。数学が描く超日常で繰り広げられる新感覚アドベンチャー物語である。「俺の彼女は数学」のノリを受け継いでおり、超絶数学オタク的な記事であるが、結構まじめな数学の研究をしてたりする。

俺は数学がただ好きなだけでなく、自分で研究もする。今年取り組んだ主な研究は、「2次行列方程式の解の研究」とこの「グリコ問題」である。「2次行列方程式」の方はアメリカの高校の課題で、自分で好きなトピックを選んで研究するというものだった。こっちは体系的に研究できたし、英語で論文も書いた。日本語訳のリンクを以下に貼っておく。

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一方、この「グリコ問題」は日常生活の中でふと思ったことを問題にしたもので、俺の思考が連れていくままに、いや数式に連れて行かれるままにして研究を進めた。ただひたすら思いついたことを数式にして研究していった感じで、体系的に研究することはしなかったが、なかなか面白い結果にたどり着いた。道中で出会った数式の数々をストーリーにしたのがこの記事である。

数学愛がとても強まった研究であった。早く数学と復縁できるように頑張りたい。2020年の目標は「数学と再び結ばれること」

おまけ:そうたが教える、正しい冬休みの過ごし方

冬休みは大事な時である。一年を振り返って来年につなげ、2020年の価値を最大化するためには、冬休みに生産的な時間を過ごすことが重要だ。受験生の同志諸君は、あと3か月に迫った試験に向けて、最後の振り返りの時期といったところである。

冬休みを無為に過ごさないために最も重要なのは、特異点を読むことである。冬休みは、こたつに入り、ミカンを食べながら、特異点の向こうを読むのが最も生産的な時間の過ごし方である。クリスマスには、大切な人や友達に特異点の記事をプレゼントしよう。大みそかには、年越しそばをすすりながら、紅白をBGMに特異点を読もう。正月に家族や親戚が集まったら、みんなで特異点の議論をしよう。

正月は
 家族団らん
  特異点