GW 福島・山形 山ツーリング

GW に山に行った.具体的には,5/2, 3 に磐梯吾妻スカイライン,西吾妻スカイバレー,笹谷峠をバイクで走破した.その記録.このブログはただの旅行の記録になりつつある.

ひたすら走るだけなので正直書くことはあまりない.

計画

GW はどこかに行きたいな〜と少し前から思っていたが, GW にすでに半分片足突っ込んだ 4/30 の深夜にようやく計画を立てる気になった.5/4, 5 は墓参りに行く予定があり, 5/6, 7 あたりでどこか行こうと思ったが,天気予報を見たら雨だったので 5/2, 3 に行くことにした.初手で天気予報を見る習慣がついてきて良い.

まあどこに行くにしても, 5/1 の一日で計画し準備しなければならなくなってしまった.計画を立てるのを直前まで後回しにする習慣は治らなくて良くない.

まず大まかな場所を決めよう.1泊2日で行くので,近場のいい感じの道を走りたいと思った.いい感じの道とは,山とかにあるワインディングロードである.春休みにツーリングに行ったときも,どこかいい感じのところを走ろうと思ったが,冬期通行止めになっているところが多かったので断念したのだった.大半は4月中旬辺りに開通するので,今回は早速そのような道を目標にすることにした.

調べると,福島の北の方に良さげな道が沢山あつまっているところがあるようだ.磐梯吾妻スカイライン,磐梯吾妻レークライン,西吾妻スカイバレーである.大変面白そうなのでここに行くことにした.

次に宿泊地を決めよう.キャンプでも行くか!と言ってキャンプについて調べまくっていたが,そんなに道具が揃っていないのに一日で準備してそこそこ遠くまでキャンプに行くというのは大変であることが予想された.代わりに山形の祖父母の家に泊まることにした.移動中は身軽になるし,飯などの心配もなく楽で良い.また,西吾妻スカイバレーは福島と山形の県境なので,ルート的にも都合が良い.

5/2

8時頃起床.驚異的.天気は快晴.

国道4号をずっと下って福島県に入る.先月,福島に花見ツーリングに行ったが,そのときに通った道だったので楽だった.

その後もうしばらく走り続ける.目前に,存在感の山が聳えている.吾妻小富士である.今からこれを登るのか〜と思うと,高揚感のようなものが感じられてくる.

磐梯吾妻スカイラインの入り口に差し掛かる.一旦停車して調べると,ここから 200km くらいガソリンスタンドが無いことが分かった.ガソリンはまだ半分以上残っているが, 200km 耐えるかかなり微妙なので給油.ところで,僕のバイクの燃費は 50km/L くらい.バイクにしては結構いいほうだと思われる.ガソリンは7Lくらい入るかな?

ここからはひたすら山を登るだけです.

ヘアピンカーブの連続.楽しすぎ.スピード調整とか体重移動とかがうまく行ってきれいに曲がれるとかなり気持ちよくなる.

バイクの方が小回りがきく分,カーブが連続している道だと車よりも圧倒的に速く走れるので,どんどん前の車に追いついてしまう.たいてい前の車が路肩に停めて,先に行かせてくれる.

他のバイクとすれ違うと4割位の確率でヤエーが発生する.

標高が高くなってくるにつれ,恐ろしく寒くなって来る.雪が残っている.指先が一番つらい.夏用の薄いグローブなのでかなりやばい.

山頂近く.火山っぽい感じの,木が生えておらず,赤茶けた感じの景観が広がっており,遠くに煙か水が吹き出しているような場所.かなり壮観.そして,「ここから先火山ガス注意!車の窓を閉めること!」みたいな標識がある.確かに,硫黄っぽい匂いがたまに強くなる.しかし,困ってしまった.バイクだとどうしようもなくないか?適当に呼吸を薄めにして,火山ガスを吸い込まないことを祈るしかなかった.

もう暫く行くと最高到達点の表示があった.1400mだか1600mくらいあったはず.とにかく寒い.

ここからは下り坂.下りのカーブのほうが上りよりも難しいと感じた.

路肩に停められる場所があったので休憩.

本当に寒かったので,標高の低いところに急いだ.

完走.こういう道を走るのは実質初めてだった.去年,バイクを納車した次の日に,牡鹿半島のコバルトラインに連れて行かれて,そこを走ったことはあるが,そのときは運転するので精一杯だったので,ワインディングを楽しむ余裕などなかった.運転にだいぶ慣れた今走ると楽しい.

11時頃.気温は暖かくなったが,まだ体の冷えを感じる.次は磐梯吾妻レークラインを目指す.

目指したが,工事で通行止め.聞いていない.......迂回して,五色沼を目指す.

五色沼につく.まず,レストハウスで昼食.体を温めたかったのでラーメンを食べる.

少し体が温まったところで,五色沼を散策することにする.片道40分くらいの散策路があるのでそれに沿って歩く.

いろいろな色の沼がある.どの沼も色が違くて面白い.色も,とても鮮やかで,結構神秘的である.


変な植物が生えている
気づけば大量に生えている
育つとこうなる

面白かったし,歩いたことでだいぶ体が温まったので先に進むモチベーションが高まってきた.帰路をまた歩くのは厳しいので,バスで戻る.

2時頃.ここから北上して,西吾妻スカイバレーを目指す.

福島県と山形県が接しているの,あまり直感的でないと感じた.

こちらもヘアピンカーブの連続!楽しい.

こちらも山頂は雪が残っているし,標高も高い.でももうそんなに寒くない.

次は下り坂.やっぱり下りはちょっと難しい.あと左に曲がるよりも右に曲がるほうが難しいと感じる.右に曲がるときは体を右に倒すが,そうすると対向車がかなり怖いというのもあるかもしれない.とにかく速度調整やブレーキの下限が難しい気がする.

走破.楽しすぎて,物足りなさすら感じてしまった.永遠にカーブだけ走り続けていたい.

あとは平地を走るだけ.祖父母の家は山形の真ん中らへんにある.なので縦に長い山形を半分くらい縦断する必要があり,結構時間がかかる.ひたすら走る.

走っている間は,何も考えていない.時間の無駄のような気がして,頭にストックしてある競プロの問題とか考え始めたりするのだが,全く考察が進まないので諦めるというのを繰り返す.そのうち何も考えなくなり,明鏡止水の境地に至る.

4時半頃,祖父母の家に到着.疲れた〜.

ご飯を食べたりした.次の日の予定を何も決めていなかったので,山形の良さげな観光地を聞いたりした.

ずっとバイクに乗っていただけでも結構疲れた.9時には爆睡.

5/3

9時頃起きた.めちゃくちゃ寝た.

慈恩寺なるものを祖父母に勧められたのでちょっと行ってみる.大きめの寺.かつては修験道が盛んだったとか.寺の近くに博物館的な物があり,歴史などについて解説されていた.実際の建物にも行ってみたが,本堂は工事中でほとんど見れなかった.

次に山寺を目指す.仙台から近い観光地の中では有名な方だと思うが実は行ったことがない.

GWなので人がめちゃくちゃいた.山の上に寺があり,そこまでひたすら石段を登る.ひたすら暑い.昨日だったら喜んで登ったかもしれない.今はもう一度スカイラインで凍えたい気分.

上の方に来た.見晴らしが良い.

へ〜.面白いところだった.できれば人がもっと少ないときにもう一度来たい.

ツーリングや旅行のときに,神社仏閣を訪れる頻度がそこそこ高い.珍しいものを見てへ〜っていうだけでも楽しいんだが,仏教や神道の文化とか歴史とか建築についての知識があったほうがもっと楽しめるような気もするので,少しかじっておきたいという気持ちがある.なんか本でも読んでみるか.

帰ることにする.山形と宮城の県境にはなんとかラインみたいないい感じの観光道路はないので,普通の道を通る.笹谷峠を通るのが一番近いらしいのでそこを通る.

ところが!何の変哲もない道だと思っていたが,猛烈に曲がりくねった道だった.最高か?もう一度こういう道を通れるとは思っていなかったのでとても幸運だった.

道がかなり狭く,対向車が来ると一苦労.カーブもめちゃくちゃきつく,難易度が高い.

峠に急に大きな駐車場が現れて驚いた.車も結構停まっている.どうやら,登山道の入口になっているようだ.すぐ近くに,すぐ登れそうな小高い山がある.せっかくなので登ってみようぜ!

なんかすぐ登れるように見えるだろ?

そんな軽い気持ちで登るべきものではなかった.山は遠くからでも全体が見渡せるから距離感覚がバグるが,普通に結構遠かった.それに登山道は直線ではないというのもある.

途中何回か人とすれ違ったが,みんなフル装備だった.対して俺はスニーカーにジャンバー.......山をなめてごめんなさい.

何回か引き返すことを検討したが,中途半端に登ってしまったのでいまさらやめるのもなんか悔しい.登り続けた.

3, 40 分くらい登っただろうか.頂に到着.景色が良い.

しばし休憩.祖母におにぎりを握ってもらっていたのだった.いただきま〜す.

登ってきてよかったなあ.努力が見せる景色の素晴らしさよ.

登山客に声をかけられる.「お兄さん,今から登るところ?」

僕「???.今登ってきたところですが」

僕「え,もしかしてこれより先があるんですか?」

登山客が指差す方向を見ると,下り坂と思っていた道はまた上昇に転じ,今いる場所よりも高い頂に続いているではないか.

登山客「往復で2時間位かな.頑張ってください」

無,無理......!山は無慈悲.爆速で山を下った.下りは位置エネルギーを消費するだけなので楽だった.