受験記

無事受験が終わり、東北大学工学部電気情報物理工学科への進学が決定した。1年の受験生活を振り返る。これから帰国生受験をする人の参考になれば幸いである。

 

 

参考情報

海外歴: アメリカ3年

主な課外活動:

  • 陸上、クロスカントリー。弱かったけど。
  • 数学クラブ、プログラミングクラブ。州の数学オリンピックで12位。
  • スパコンのサマーキャンプ。楽しかった。

 

結果

合格

  • 東北・工
  • 早稲田・基幹理工
  • 慶應・理工

不合格

  • 東京・理一

 

タイムライン

アメリカ

  • 統一試験のスコアを上げる。
  • 課外活動に積極的に参加する。
  • エンジョイ!授業中にスマブラをするなど。

6月

  • 帰国
  • 帰国生向けの予備校に通う。
  • ブログを始める。
  • 遊びまくる。東京楽しー!

7月

  • まだ遊んでる。
  • 早慶の出願をする。
  • 有機化学を勉強する。パズルみたいで楽しいのでハマる。
  • 東北大のオーキャンに行く。めっちゃ楽しい!

8月

  • 来月が早稲田と慶應の受験なのでちゃんと勉強する。過去問をやったりする。
  • 東大のオーキャンに行く。見るものが少なくて正直微妙…?
  • 東北大プレを受ける。数学爆死。

randomthoughts.hatenablog.com

 

9月

  • 早稲田と慶應の試験がある。どっちも受かる。

 

ここまでの詳しいスケジュールとかは以下の記事を参考されたし。これはかなり真面目に書いたので役に立つと思う。

randomthoughts.hatenablog.com

 

 

10月

  • 東北大プレの結果が帰ってくる。3位だった。余裕モードにはいる。

11月

  • 競技プログラミング(競プロ)を始める(は?)。コンテストに出始める。
  • パズドラを始める(東大プレがやばかったので3日で消す)。
  • 東大プレを受ける。爆死。真面目に勉強し始める。

randomthoughts.hatenablog.com

 

  • 駒場祭に行って東大受験のモチベーションを高める。めっちゃ楽しい!松尾豊先生の講義も聞けたので満足。今となっては黒歴史となった記事の一つ。

randomthoughts.hatenablog.com

 

12月

  • 予備校の授業がなくなったのでだらけ始める。競プロに打ち込む。勉強時間より競プロやってる時間のほうが多かった。
  • カラオケに何回か行く。
  • 東大プレA判定だった。草。国語の偏差値が35くらいだったけど帰国生は国語いらないので余裕。

1月

  • あけおめ!
  • 流石に学力の衰えを感じてきたので、真面目に勉強する。競プロはコンテストには出るけど何時間も精進(競プロの問題を解くことを精進という)するのはやめる。
  • センターを受ける。英数理しか受けてないけど、自己採点はかなり良かった。
  • 東大1次(書類選考)で落ちる(は?)。色々黒歴史ができて草。東大落ちたら丸刈りにするとか眉毛をそるとか○○をそるとか。
  • 余裕を禁句にする。俺のアイデンティティーが失われたような気分。
  • 受験勉強から解放された(東北大は数物化いらない)ので競プロに励む。
  • 東北大についていろいろ調べてたらとても面白そうだったので東北大でも全然いいじゃんと思う。負け惜しみじゃなくて、まじで東北大に行きたくなる。

2月

  • 東北大の一週間前に風邪をひく。コロナウイルスかと思って焦ったが多分ただの風邪。3日ほど微熱と倦怠感が続く。一日中寒い部屋にこもってカップ麺をすすりながら精進したのが原因かと。
  • 東北大の対策をまじめにやる。過去問を何年分か解いたり、面接練習をしたり。
  • 東北大を受験する。まじめにやる。余裕じゃないんで。
  • 伊達政宗像を拝む。牛タンを堪能する。
  • 試験の1週間後くらいに扁桃炎になる。体調崩しすぎかよ。
  • ドキドキしながら合格発表の時を待つ。
  • #春から東北大

 

勉強法

英語

アメリカで頑張った。帰国後はほとんど何もしてない。

小論文

好きじゃないし上手でもない。だいたい評価は下の上か中の下。でもブログを書くことで文章を書くことには慣れた。受験生はブログを書こう!

数学

赤チャートをやる。赤チャはバイブル。アメリカにいるときから少しずつやってた。帰国後は全部やってる時間はなかったので章末問題と巻末問題だけやる。

あと予備校の授業はわりとためになる。

 

新しい概念を学ぶときには、まず教科書とかを読んで、証明とかを理解しようとする。それで全部理解できるわけはないのでとりあえず問題を解いてみる。それで理解が深まることがあるし、わかんないとこは再び教科書に戻って知識を確認する。このインプット/アウトプットのフィードバックループを繰り返すことで、概念がよく理解できるようになるし、記憶にも自然と定着する。

 

あと基本は大事ね。二次関数の最大最小とか、不等式の証明テクニックとかは、基本的なことではあるけど、汎用性がめちゃくちゃ高いのでちゃんと抑えるべき。

物理

アメリカにいるときに補習校の先生から大学の物理の教科書を借りて勉強する。物理現象を微分方程式で記述することでだいたい説明がつくことがわかったし、高校では暗記事項として与えられることもちゃんと証明されてたりするので楽しかった。

アメリカにいるときに重要問題集を終わらせる。

帰国後は標準問題精講をやる。もう新たに学ぶことはないので学力を落とさない程度に1日1問やる。

 

これも上で言ったフィードバックループを軸に勉強を進めていった。物理は公式を暗記するのではなくなぜそうなるのかを理解することが大事。例えば単振動の周期の公式でmとkどっちが分子か迷う人がいるかもしれないが、どうやってその公式を導くか知ってれば絶対に迷わない。少し余裕のある人は物理を微積でやってみるのも面白いとおもう。

 

物理は数学と違って、よほど変な問題でもない限り解き方は決まっている(運動方程式を解くとか公式に突っ込むとか)ので、問題をたくさん解いて慣れれば大体の問題は解けるようになる。

化学

アメリカの現地校で理論をやる。

帰国後は有機に手を付ける。楽しい。鎌田の有機を1ヶ月くらい真面目にやったらいい感じになった。

無機は暗記なのでカス。

重要問題集を3か月程度で軽く1周する。

終わったら新演習をやる。新研究サイコー!

 

これもフィードバックループ。化学は暗記が多いけどこのやり方で無理やり通した。暗記をするという行為が嫌いすぎるのでフラッシュカードを作って覚えるとかいうのは俺にとって論外だった。ひたすら問題を解く→教科書読んで覚えるのサイクルをやっていた。もちろん最初は何も覚えてないので1問も解けず腹立つ。でもそのうち覚える。多分かなり効率の悪いやり方だと思うけど、おれはこういうふうに、能動的に暗記をするという行為なしに自然に覚えるというやり方じゃないとやってられなかったのでこうした。自分にあったやり方でやってください。

 

あと有機はゲームと思えれば勝ち。あれはまじでパズル。パズルのピースを知っていなきゃなんないけど、それを覚えればあとは組み合わせるだけで、覚える量も言うて大して多くない。

過去問

早稲田は3年分くらいやった。

東大の過去問は多分5年くらいやった。

東北の過去問(小論だけ)は3年分くらいやった。

センターは予備校の模試の問題を5、6セットやったと思う。英語は2、3セット。

 

時間を測ってやりましょう。過去問は時間配分とか問題の形式に慣れるために大事。

勉強時間について

おれは普通3~4時間、最長でも6時間くらいかな。10時間とかやるのが普通と聞くけどおれはそんなに集中力が持たない。他の時間はプログラミング、ブログの執筆、競プロ、読書、精進、競技プログラミング、運動、コーディング、コンピュータープログラミングなどにあてる。

 

考察

第1志望の東大にはいけなかったのでベストの結果とは言えないが、とても楽しい1年だった。東北大も素晴らしい大学なので、ここで過ごすであろう4年間(留年しなければの話)がとても楽しみ。東北大に競プロサークルあるらしいし。

 

東大帰国1次のボーダーはTOEFL110、SAT1400みたいなことが一般に言われているが、ここに反例がいる。どんなに点数が高くても、おごり高ぶらないようにしよう。おれのように黒歴史を量産することになるので。1次の判断基準はよくわからん。噂によると女子は受かりやすいとか、レアな地域に住んでた人(アメリカ以外)は受かりやすいとか、同じ地域からは二人取らないとかがあるらしい。知らんけど。

 

予備校の先生にも言われたんだけど、俺が東大に落ちた理由は、俺は帰国子女感がないからなんだと思う。俺の海外歴はたったの3年。特に海外らしい活動(なんだそれ?)をしてきたわけでもないし、志望理由も海外経験は関係ない。「こんなの一般生にもいそうだから、帰国で取る必要なくね?頭いいなら一般で入ってくるでしょ。不合格!」となったのかもしれない。でも俺はアメリカで一般生とは全然違う経験をしてきたはずなんだけどな。それで落とされたなら割と理不尽な話だけど、そこを志望理由書でカバーできなかった俺の負けか。

 

浪人/仮面浪人すれば?ということも言われるのだが、そんなことは絶対にしない。浪人すれば東大に受かる自信はあるが、100年もない(たぶん)短い人生の1年を無駄にしてまでそこに行く価値があるかといわれると俺はそう思わないし、年齢的に実質1浪の俺はこの一年すでにものすごい焦燥感に駆られていた。同学年のみんなはもう大学に行っているのに、俺は何でくだらない受験勉強なんてしているのだろう…と。

 

俺が東大に行きたかったのは、たぶん「自分より頭の良い人に囲まれる環境」が欲しかったからだと思う。昔から周りで自分が一番頭がよいという環境にいたので、自分より頭のいい人が無限人いるような環境に身を置いてみたかった。まあ俺より頭のいいひとくらい、どこにでもいるか。

 

東大に落ちたおかげで受験勉強が予定より1か月早く終わり、その分競プロができたのでよかった。面接で「俺が東北大をICPC(大学対抗競プロコンテスト)の世界大会に連れていくぜ!」みたいなことを言ってしまったので、やるしかない。

 

来年の受験生へメッセージ

謙虚な気持ちで頑張りましょう!余裕とか言っていると落ちた時に恥ずかしいです!

 

あと競プロとブログは学業の役に立ちます(真面目に)!競プロは数A数B的な思考が強化されるし、普通に論理的思考力が身に付きます!ブログは文章力が身に付きます!はまりすぎて本末転倒にならなければ、きっといい結果がついてくるはず!

 

海外生活の大変さは、同じ帰国子女としてよくわかります!あなたの努力はきっと報われます!頑張れ!!!!