数学に振られた話

 残念なお知らせがある。どうやら俺は数学に振られてしまったようだ。

 

randomthoughts.hatenablog.com

ああ、俺の初恋よ、、、

 

事の発端は先日、予備校の東北大対策模試を受けたことだ。帰国子女向けの模試は簡単すぎてつまらないので、一般生向けの模試に挑戦してみようと思い、難関国立大である東北大学の模試を受験することにした。

 

正直、自信はあった。受けたのは物理、化学、英語、数学の4教科であり、数学、物理は好きで得意だし、英語は帰国子女なので一般生よりはできる自信があるし、化学も最近勉強して力がついてきた。一般生と対等かそれ以上のレベルで戦える自信があったのだ。ここは、帰国子女は英語しかできないという偏見を打ち負かし、天才少年の存在を広く知らしめてやろうという気概で臨んだ。

 

まずは物理と化学。なかなか手ごたえのある問題で、時間内にすべてを解ききることはできなかった。しかし、この時期にしてはかなりいい点数をとれたと思う。自己採点の結果、物理は9割、化学は7割取れた。悪くない。

 

次は英語。かなりの長文が2問あり、面倒な和訳、英訳問題が多かったが、時間を多く余らして終えられた。まあ、帰国子女が英語の試験でいい点数を取っていい気になるのはフェアじゃないから、何も言わないでおく。

 

最後は数学だった。150分で、6問を解く。この調子で数学も軽くあしらってやろうと考えていた。数学は俺の一番得意な教科で、長い付き合いだ。

 

結果は散々たるものだった。大問6つのうち、完答できたのは1つだけ。他は、ほとんど全部間違っていた。ロジックは途中まであってたので部分点はもらえそうな問題はいくつかあったものの、くだらない計算ミスが目立ち、解答の方向性すら見えない問題もあった。合計で、5割も届かなかったんじゃないか。

 

甘く見ていた。昔に少しくらい数学ができていたくらいで怠けていては、数学との関係は保てないのか。数学とは相思相愛だと思っていたが、いつの間にか片思いになっていたようだ。俺が勝手に数学が得意だと思って勉強を怠っていたために、気づかないうちに見放されていた。

 

「好きこそものの上手なれ」といえど、結局「井の中の蛙大海を知らず」では、いつまでたっても前に進めない。今回の失恋は、傲慢さが原因だった。どんなに得意でも、努力を怠っていては、成長できないばかりか、どんどん衰えていくということを思い知らされた。

 

俺は、今一度初心に帰り、謙虚に数学に打ち込むことにした。数学の純粋な美しさを再発見し、さらなる高みを目指すのだ。そしていつの日か、数学の女神が俺に微笑んでくれることを願って、、、。

 

俺と数学は、この壁を乗り越えて、さらに絆を深めるだろう。なぜなら、ゲーデルの不完全性定理によると、帰納的公理化可能な理論が無矛盾ならば、それは自身の無矛盾性を証明できないからだ。

 

Q.E.D.